現場レポート

スポア・スクエアバッグが神恵内村の海で活躍しています

2011.06.08

神恵内村では、「神恵内の海を守る会 」が磯焼けの進行する海域の藻場回復に向けた保全活動を行っています。
さらに、水産資源の増大に向けサケ、サクラマス、ヒラメの稚魚の放流を行っています。

スポア(胞子)で増殖する海藻(写真は昆布)をbiopotと同じ素材(バイオマスプラスチック=ポリ乳酸不織布=生分解性不織布=biorecuron/ビオリカロン)で作成された≪スポア・スクエアバッグ≫を使用しての藻場回復活動と、成果をお知らせします。
約50cm四方の袋の上部を10cm重ねて縫製(糸もポリ乳酸フィラメント)し、口が閉じるように形成されたもので、たくさんの穴を開けています。この袋の中に昆布の母藻と重りになるよう石を入れ(写真①)、磯場に投入(写真② ③ ④)。

              写真 ①                          写真 ②

        写真 ③                          写真 ④

やがて、昆布の胞子が袋の穴から出て磯に付き、昆布の増殖を促します。
昆布は冬~早春に胞子体として発芽し、2~6月によく伸長します。
≪スポア・スクエアバッグ≫を2010年12月9日に投入、2011年3月26日に検証が行われました。
結果は・・・(写真⑤ ⑥)

                写真 ⑤                          写真 ⑥

担当者の方から「上手くいった」とのお言葉を頂きました。
このスポアバッグの素材、つまりポリ乳酸不織布の特性から海中では強度が急速に弱まり、徐々に分解してしまいます(PHが高いほど強度劣化は進行します、海水のPHは約8)。
胞子を出す母藻を≪スポア・スクエアバッグ≫に入れることで、磯場に固定させることができます。役目が終わった≪スポア・スクエアバッグ≫、徐々に破断され生分解されてしまします。
今年はホンダワラに挑戦との事。
成果が期待されます。
只今、≪スポア・スクエアバッグ≫は工場で製作中です。
間もなく、神恵内村に向け発送いたします。

神恵内村の担当者様から・・・
豊かな自然と海の幸がいっぱいの神恵内村へぜひお越しください・・・との事
この夏お勧めですよ。