現場レポート
滋賀県 スキー場閉鎖に伴う自然回復プロジェクトの進捗状況
2007.10.19
2007.5.29のグリーンサポートレポートで紹介した、滋賀県のスキー場跡地の自然回復プロジェクトの進捗状況を報告します。今回はその現場の様子をご覧いただきます。
リフトが撤去されたので、登山道の登り口から山の途中までモノラックで移動、緑あふれる中、木々や草花が自然の中で共生しています。
biopotZPFacH30-9(バイオマスマーク認証・生分解性・エコプロダクト大賞受賞の製品)で育てた苗は丈夫に育っていました。
植栽された苗は全て山の自生種から採取、育苗された、ウリハダカエデ、コナラなど16種約6,000本を、京阪園芸株式会社の皆様が植栽されました。
元の山に戻すために、生育マップに沿って植え込まれます。
ポットを外さずそのまま植えるため作業効率も良く、活着も良いのがこのbiopotの、特長です。
スタッフの皆様によると、“植栽後、空容器を回収し基地まで持ち帰らずすむのはとても助かるし、作業効率もとても良い”との事でした。
容器剥離は苗の根にダメージを与えますが、このbiopotはそのまま植栽されます。環境に優しいbiopotは樹木にも優しいポットです。
スキー場のあった山は琵琶湖に注ぐ水源の山のひとつです。滋賀県はかねてから県民挙げて自然環境を守る取り組みを進められてきました。スキー場閉鎖に伴う自然回復プロジェクトでの課題は、生態系を含め如何にして元の山に戻すかということでした。
山の木々から種子をとり、発芽させ、育苗し、山に植えることで、課題克服ができるとの思いでこれまで取り組んでこられましたが、琵琶湖に注ぐ水源の一つである山で廃棄物を出さない植栽工事はすばらしいものと改めて実感いたしました。
この山の自然回復工事が環境に配慮した画期的な植栽工事である旨、広く情報発信することで、廃棄物を出さない生産・消費(ゼロエミッション)が可能であることを実証したこのプロジェクトの存在を皆様に知っていただきたいと考えておりこのレポートをHPにて発信いたします。このプロジェクトで、弊社製biopot ( ZPFacH30-9 バイオマスマーク認証・生分解性、エコプロダクツ大賞受賞製品 ) がお役に立ち、これからの植栽工事、特に山間部での植栽で発生する空容器の処分を不要とした工法の確立、つまり植栽時に容器から苗木を取り出し、植栽後の空容器の回収を不要とした省力化、環境に配慮した工法の未来を見たように思います。
復元された山が、緑の木々に覆われる光景がやがて見られることでしょう。次回の報告を楽しみにお待ちください。
来年、再来年とモニタリング調査が行なわれます。同行し映像にてお知らせいたします。